新型コロナウイルスの影響で、消費の現場では様々な変化が起きています。
品薄が続くマスクや、誤った情報によるトイレットペーパーの買いだめだけでなく、食品売り場でも異変が起きていました。

埼玉県幸手市のスーパー。
品薄状態となっている
トイレットペーパーが棚に並んでいました。

【オータニ 幸手店 周佐店長】
バイヤーがうまく仕入れてくれた。

この店で一生懸命集めている品物が他にもあります。
パスタやラーメン、うどんなどのめん類。
パスタソースやカレーのルーなどのレトルト食品です。
学校の一斉休校要請が
発表された直後から売れ始めたと言います。

【オータニ 幸手店 周佐店長】
学校が休みで家庭で
簡単に食べられるものの需要が上がっている
レトルトカレーパスタソース1.2~1.5倍
単品で見ると3倍ぐらい伸びているものもある。

冷凍食品の売り上げも3割ほど伸びているとしています。
急に売れ始めた商品は賞味期限が長く、
保存ができるものばかりです。

一方で、保存が利かない生鮮食品は
葉物野菜を中心に3割ほど安くなっています。
サニーレタス、チンゲンサイは
いずれも100円で売られていました。

【オータニ 幸手店 周佐店長】
学校給食が休みなので市場に商品が残るという
現象が起きている。
通常よりも安い仕入れになっている

急に起きた売れ筋の変化。
この店では普段あまり変動がないうどんやそばといった
乾めんの売れ行きに驚いていました。

需要の高まりを受け、メーカーも増産体制に入っていました。
群馬県みどり市の食品会社。

星野物産 星野二郎さん「中華麺を作っているところ」

こちらでは主に乾麺を作っています。
中華麺やうどん、そばなどを関東を中心に出荷しています。
1年前に比べ注文がおよそ3倍に膨れあがりましたが、複雑な心境のようです。

星野物産 星野二郎さん「正直困っている。急に需要が高まっても従業員の働く時間を延ばさなくてはいけない。休憩時間を減らしたり残業時間を延ばしたりして(通常より)5時間ほど延ばして製造している」

現在は、事務職など他の部署から人を集めて会社全体で製造に当たっています。

星野物産 星野二郎さん「すぐに在庫がなくなるものではないのでなるべく買いだめはせず、慌てないで買い物をしてほしい」