バリエーションが少ないと言われるそばの常識が変わりつつあります。進化系やネオそばと呼ばれる変わり種そばを提供する店が急増しています。
■看板商品はエスニックそば
細く長い形から、長生きや厄よけの象徴として古くから江戸っ子に愛されてきたそばに今、異変が起きています。
パクチーやスパイスをふんだんに使ったエスニックそば。
客
「エキゾチックな酸味があって、食べたことないそば」
冷やし中華のような見た目が特徴のゴマだれたっぷりのそばもあります。
客
「ミョウガがすごくパンチがあっておいしい」
ネオそばとも言われる変わり種そばが都内で盛り上がりを見せています。
■定番メニューだけじゃない
東京・恵比寿で女性客の人気を集めているのが…。
蕎麦いっこん 竹本正幸料理長
「蒸し鶏と香味野菜の胡麻(ごま)ぶっかけそば(1500円)」
つるつるとしたのどごしを追求。小麦粉2対そば粉8の特注の二八そばに自家製のゴマだれをたっぷり回しかけた一品です。
水菜や白ネギ、パプリカのサラダとミョウガやショウガなど香味野菜で彩り、蒸し鶏を盛り付け、仕上げにいりゴマで香りを添えます。
ゴマの濃厚なタレと野菜が絡んで、シャキシャキ感と麺にすごくコシがあるので、とても食べごたえ抜群です。
1月から提供を開始し、これまでに900食以上出ました。定番メニューを含め12種類のうち、ナンバーワンのせいろに次ぐ人気商品に成長しています。さらに…。
客
「ラー油を入れると、また味が変わっておいしい」
味変のためのラー油をかけると、ピリっとした辛さでゴマの香りが一層、引き立ちます。
蕎麦いっこん 紫藤琢未店長
「そばはもともとヘルシーで、すごく日本人に慣れたものだが、現代的なヘルシーな良さをより魅力を上げるために、野菜や肉、いろいろなベースのタレで合わせて用意している。お客様に飽きずに楽しんでいただきたいのが一番」
■ラム肉&発酵白菜ネオそば
続いては、渋谷に構える立ち食いそば店です。
打ちっぱなしの壁に、ワインや酒が入った冷蔵庫。一見、バーのような雰囲気の中で提供されるのが、1日150食売れる変わり種そばです。
ラム肉と塩もみした白菜を常温で3日ほどおいて乳酸発酵させた「発酵白菜」。10種類の魚のだしを使った関西風のつゆでしっかりと煮込み、二八そばに回しかけます。
パクチーと最後に振りかけるクミンやコリアンダーなどが入った特製の調味料が味の決め手です。
ラム肉と発酵白菜蕎麦、1600円(現在は終了)。発酵白菜がとても甘いので、とても優しい味わいでパクチーの香りとラム肉も相性抜群で、あっさりと楽しめる一品です。
SUBA VS 河原佳奈さん
「こういう具材を組み合わせたら面白いかと。ほかのそば店にないメニューをオーナーがいつも考えて持ってくる。内装にもこだわっているので、目でも食べても楽しんでもらえるそば店」
■5年で4000軒も減少する中
そば店は、ここ15年で店舗数が1万軒近く減少。直近の5年ではさらにガクンと減少し、4000軒も閉店しています。そんな中、変わり種そばで勝負する店が増えています。
大衆そば研究家 坂崎仁紀さん
「老舗のそば店のメニューというのは、江戸時代までにほとんど今のようなそばは開発されている」
これまでは伝統が守られ、メニューに大きな変化がなかったそば。今、ラーメンやパスタ店などからの参入が相次ぎ、独自に進化しているのです。
「変革がなかったということは、新しい変わり種メニューができやすい。それが今、花開いてきた感じ」
■キジ&ヒグマ肉ジビエそば
続いては、高田馬場の立ち食い店です。ランチタイムは行列が絶えない人気店ですが、この店で提供していたのは、ジビエそばです。
この日は愛媛産のキジ肉をしょうゆやみりんなどで味付けしたそば「キジ肉そば0.2」930円(卵付き+50円)を提供していました。
客
「あまり臭みはなくて食べやすい。ジビエを扱っているお店なので」
これまでにエゾシカやヒグマ、イノシシなどを使用。変わったそばを食べたいという常連客の心をつかんでいます。
立ち喰いそばうどん 松石 店主 石田さん
「100人いたら100人の好みがある。最初、豚肉だけだった肉そばを鶏もいいよね。鶏もやったら牛もやるよね。そぼろとかもやったことあった。今はジビエに行き着いた」
肉は6種類に増え、量も3種類から選ぶことができます。下ゆでと丁寧なあく抜きで、肉の食感、味の違いを楽しんでもらいます。
キジ肉はすごく弾力があり、鶏のうまみがぎゅっと身に凝縮している感じで、あっさりとしたつゆとそばと一緒に食べることで、より味が引き立ってとてもおいしいです。
「食べたいものをやるだけだが、カンガルーやワニ、おいしく食べられそうなものがあればやりたい」
(2026年5月8日放送分より)
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